The 50th Anniversary of the Yamatane Museum of Art |
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Yamatane Museum of Art NIHONGA AWARD : Seed 2016 |
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― Meet the Future of Nihonga ― |
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開館 50 周年記念特別展 |
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Seed 山種美術館日本画 アワード 2016 |
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―未来をになう日本画新世代―
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山種美術館は、日本画の奨励・普及活動の一環として創設した 『山種美術館賞』 を、1971 (昭和 46 )年から隔年 14 回にわたり開催、その展覧会である 「山種美術館賞展 今日の日本画」 は、当時、新人の登竜門として広く注目を集め、高い評価を得ていました。 |
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当館では開館 50 周年を記念し、かつて実施していた 『山種美術館賞』 の趣旨を継承した公募展 『Seed 山種美術館 日本画アワード』 を新たな形で再開いたしました。
「今日の日本画 山種美術館賞」 から通算 15 回目となる本展は、これからの時代にふさわしい、日本画の新たな創造に努める優秀な画家の発掘と奨励を目指します。 |
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'2016 5_30 プレス内覧会、記者発表会、表彰式 の会場風景です。 画像をクリックすると大きな画像でご覧いただけます。 |
【開館 50周年記念特別展】 |
未来をになう “若き日本画家” の登竜門 山種美術館賞 が再開されました |
【展覧会の構成】 |
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本展では、7 人の審査員による白熱した審査が行われ、多数の力作の中から大賞 ・京都絵美 《ゆめうつつ》 、 優秀賞 ・長谷川雅也 《唯》 、
特別賞 (セイコー賞) ・狩俣公介 《勢焔》 、 審査員奨励賞 ・外山 諒 《Living Pillar》 の 4 点の受賞が決定しました。 |
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審査員 「Seed 山種美術館日本画アワード 2016」 |
大 賞 「副賞 200万円」 |
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・京都 絵美 《ゆめうつつ》 2016(平成 28)年 絹本・彩色 162.0 x 111.2cm |
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1981 年福岡生まれ( 34 歳)。 2012 年東京藝術大学大学院文化財保存学専攻保存修復日本画博士後期課程修了。 博士学位(文化財)取得。 創作活動の傍ら仏教絵画研究を続ける。 現在、東京藝術大学非常勤講師。 日本美術院院友。 |
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基底材の絹本に古典的な薄塗りの技法を駆使していた。 表現が弱くなりがちな絹本をあえて使用し、その深みを表現、幻想的なテーマとマッチした技術が的確に描画に活きており、遠くから見ても近くから見ても見応えのある作品であった。 (松村公嗣・審査員) |
優秀賞 「副賞 100万円」 |
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・ 長谷川 雅也 《唯》 2016(平成 28)年 紙本・彩色 162.5 x 162.5cm |
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1974 年京都市生まれ( 41 歳)。 2001 年京都造形芸術大学大学院修了。 1998 年第 30 回日展(現在、改組新日展)初入選、特選(2004、2006)、審査員(2011、2015)、2012 年会員となり今日に至る。 現在、日展会員、日春会会員。 晨鳥社所属。 |
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紫陽花という日常的でナチュラルな色彩と艶感を美しく表現した作品であった。 近くで見ると礬水の使い方に工夫があり、味わい深い表現であった。 (松村公嗣・審査員) |
特別賞(セイコ―賞) 「副賞 腕時計(GPS ソーラーウォッチ アストロン)」 |
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・ 狩俣 公介 《勢 焔》 2016(平成 28)年 紙本・彩色 162.0 x 162.0cm |
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1978 年千葉県生まれ( 37 歳)。 東京藝術大学大学院美術研究科博士後期課程修了。 博士学位(文化財)取得。 院展奨励賞( 2011・2012)、春の院展奨励賞(2011、2015)。 |
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旅先で出会った滝の音と光輝く水しぶきの神秘に魅了され、持ち前の技術で巧みに描きおこしていた。 モノクロでありながら色彩を感じる作品であった。(松村公嗣・審査員) |
審査員奨励賞 |
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・ 外山 諒 《Living Pillar》 2016(平成 28)年 紙本・彩色 146.0 x 89.3cm |
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1994 年愛知県生まれ( 21 歳)。 2013 年愛知県立芸術大学美術学部日本画専攻入学。 2014 年グループ展「味物(ためつもの)展」(愛知・Gallery White Cube)。 |
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当館所蔵、速水御舟の 「重要文化財」 《炎 舞》 を彷彿とするような神秘的な表現である。 急遽審査員奨励賞を設定する運びとなった。 (松村公嗣・審査員) |
'2016 5_30 【開館 50周年記念特別展】 「Seed 山種美術館 日本画アワー 2016」 プレス内覧会風景 |
宮廻 正明(審査員) ―図録からの抜粋文章― |
今回の審査員構成は、山種美術館館長、日本画家 3 名(東京、名古屋、京都地区)、美術史家 3 名と、できるだけ幅広い人選で行われる。 一次選考は写真資料で行われ、259 点の作品の中から 88 点が選考される。 二次選考では、審査会場に一次選考通過作品が持ち込まれ、実際に作品を見ての審査となる。 7 人の審査員の前に 1 点ずつ距離をおいた位置に並べられ、続いて近い距離でゆっくりと時間をかけて審査をしていく。 全員の挙手で入落を決定し、それぞれ特徴があるため、何度も話合った。 その結果 40 点の入選が決定した。 最終的には挙手により 《ゆめうつつ》、《唯》、《勢焔》 の 3 点の作品に絞り込んだ。 この 3 点の作品の中から満場一致で 《ゆめうつつ》 が大賞に決定した。 絹本に描かれた作品であり、横たわる女性が薄暗い色調の中に精緻に描かれた魅力的な作品である。 また、複数の審査員から作品 《Living Pillar》 がとても印象に残っているとの意見が出、皆で話合いの結果、審査員奨励賞に決定した。 飛び抜けた作品はなかつたものの、逆に全てが粒揃いで今後大きな飛躍を期待できそうな気配が感じられ、山種美術館賞展が復活した意義はとても大きい。 |
お問合せ:03-5777-8600 (ハローダイヤル) |
出典資料:山種美術館、【開館 50周年記念特別展】「Seed 山種美術館 日本画アワード 2016」 図録、 Press Release、資料他。 |
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